【レポート|ケース#02】空き家活用セミナー・「太子堂の家」見学会開催報告「空き家で地域課題の解決を目指す」
【レポート|ケース#02】空き家活用セミナー・「太子堂の家」見学会開催報告「空き家で地域課題の解決を目指す」
2025年2月
東京都世田谷区
8分
木造
地上2階
64.12㎡
40.87㎡
元住宅→店舗・事務所併用住宅
個人
企画・運営管理:Japan.asset management/耐震診断:Tiida Associates/BIM設計:MAKE HOUSE/施工:Rrise/リーシング協力:三茶ワークカンパニー
「築68年・再建築不可・借地権付き・検査済証なし」という難易度の高い空き家を、あきラボ事業者が家賃保証付きでマスターリースの上、オーナー様との共同投資でリノベーション。接道していない再建築不可の敷地であることから、構造部の補強検討やインフラ配管の更新などにより建物の長寿命化を図りつつ、従来の住む場所から事務所併用住宅・SOHOへと場を再定義しました。近隣事業者であるテナント様がDIYを施し、民泊として利用される予定です。
【レポート|ケース#02】空き家活用セミナー・「太子堂の家」見学会開催報告「空き家で地域課題の解決を目指す」
2025年3月8日、世田谷区太子堂の空き家活用プロジェクト竣工を記念して、空き家活用セミナー・現地見学会・懇親会を開催いたしました。そこで本記事では、イベント当日の様子やハイライトをお伝えします。
<イベント概要>
空き家活用プロジェクト「太子堂の家」竣工記念!
空き家活用セミナー&現地見学会&懇親会
日時:2025/3/8(土)13:00-18:00
会場:東京都世田谷区太子堂2-17-5 佐藤ビル3F「三茶WORK 茶や」、
および世田谷区太子堂5-14-14「太子堂の家」
料金:入場無料
詳細:https://aki-labo.jp/news/event11_taishido/
季節外れの雪がちらついていたにもかかわらず、多くの方が会場の「三茶WORK 茶や」にお越しくださいました。第一部のセミナーでは、三茶ワークカンパニー株式会社共同代表の吉田亮介氏と空き家リノベラボの内山博文が登壇。「空き家と地域イノベーターの連携による地域活性化を考える」と題してトークセッションが行われました。
両者の自己紹介ののち、まず内山から日本の空き家をめぐる状況や空き家リノベラボの概要について紹介がありました。「空き家問題」ではなく「空き家を活用してどのように地域課題を解決していくか」という考え方の転換が重要であると語られます。
続いて吉田氏からは、三軒茶屋での拠点づくり・運営や世田谷区と連携した地域事業者支援についてお話しいただきました。コロナ禍以降の人々の働き方の変化や地域ネットワーク内の多様さなど、参加者が興味深く耳を傾けている様子が伝わってきます。
二人のディスカッションでは、三茶ワークカンパニーにおいては自分たちの「やりたい」「あったらいいな」が結果としてまちづくりになってきたことや、今回の「太子堂の家」プロジェクトのポイントが話された後、会場にいた「太子堂の家」のテナント様も巻き込んでのトークとなりました。
会場からの質疑応答の時間では、事業スキームや空き家オーナー様からの反響、空き家リノベラボの今後のビジョンについてなど、質問が相次ぎました。
中でも「近所に地域資源となりそうな空き家が多くあるが、個人の所有物なので周囲や行政も手出しできない。どうしたらアプローチできるのか?」という質問からは、空き家になってしまうと誰も住んでおらずなかなか接点が作れないため、早めの段階からつながっておく必要があること、三茶WORKのような地域拠点から発信することで、何かあった時に相談先として思い出してもらえるようにすることといった話題が引き出されました。
第二部の現地見学会は、セミナー会場から徒歩6分ほどの場所にある空き家活用プロジェクト「太子堂の家」へ移動し、45分×3回にわたって行われました。
まずはプロジェクトの担当者から全体に向けて、活用スキームや工事内容について説明がありました。基礎や梁の補強、断熱性・耐震性の向上などを通して、再建築不可の建物だからこそ建物の長寿命化に重点を置いたことが語られます。その後は、参加者の皆様に各自建物内を見て回っていただきながら、適宜質疑応答が行われました。
昭和ガラスや土壁、木サッシなど既存の魅力はなるべく残しつつ、インフラや構造にはしっかり手を入れ使い手のためのベースをつくる、という考え方を、実際に肌で感じていただけたのではないでしょうか。
第三部の懇親会は「三茶 WORK 茶や」に戻って行われ、地域の方々や空き家オーナー様、事業者の皆様を交えて交流を深めました。
会には、「太子堂の家」のオーナー様もご参加いただき、「あきラボの皆さんにはたいへん親身に様々な検討や対応をいただきました。4, 5年空き家の状態で、しかも再建築不可の家が、このようなかたちでまた活用されることは夢みたいにうれしいことです。」とお話されていたことがとても印象的で、あきラボの活動の本髄を感じました。
美味しいフードをご提供いただいたのは、三茶WORKでも日替わり店主としてランチ営業をしている「食堂みどり」様。元八百屋らしくこだわり野菜を使ったフードを皆で楽しみました。また、三茶ワークカンパニー直営のアイスクリーム店「MAISON FARMER」のクラフトアイスも提供され、好評を博しました。
会の終わりに本日のセミナー登壇者から一言ずつあり、内山は「空き家リノベラボ発足から3年間の集大成のような会になりました。今日のイベントをきっかけにまちづくりに関心を持っていただけたら幸いです。」、吉田氏は「ワークスペースを運営するだけでは出会えない人々と多く出会うことができました。これから新しいことが起こりそうだとワクワクしています。」と語り、イベントは盛況のうちに幕を下ろしました。
本イベントは、空き家活用の考え方を実際の活用事例を通して体感いただきつつ、空き家を活かして地域課題を解決するヒントを得られる機会にもなったかと思います。あきラボとしても多くの気づきがあり、パートナーと協力しながら今後もこうした機会を設けていきたいと考えております。
イベントでも度々話題に上がりましたが、空き家をとりまく問題は早め早めの対策・話し合いが重要です。あきラボでは不動産・建築・金融面から多角的にサポートできますので、大切なお家をどうしていくのか、ぜひ一度ご相談ください。
定型文説明が入ります。定型文説明が入ります。定型文説明が入ります。定型文説明が入ります。定型文説明が入ります。